司法書士法人あさひのブログ

株式会社設立 1/10

  • 2022.3.11
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気がかりな案件が片付いて、私は、たまっていた事務処理をしていた。

12月は、あっという間に過ぎてしまうから少しでも、片づけておかないと。

 

事務所スタッフが帰宅し、帰り支度をしていたら電話がなった。上条先生からだった。

「あっ和花さん。今から、会社設立したいという方から電話がいくから相談にのってあげて」

「あっはい」私の返事と同時に電話が切れた。上条先生は、いつも忙しい。

たいていこんな感じだ。

 

兄に、電話の旨説明すると

「大急ぎの設立かも。今日が、12月5日でしょ。もしかしたら、年内。

あるいは、年始早々設立したいという方からの電話かも。和花、設立好きでしょ。

担当よろしく」

 

「はーい」 ○○好きでしょ。は兄の口癖だ。

 

ほどなくして、電話がかかってきた。

 

「税理士の上条先生から紹介されて電話しました伊藤と申しますが」

「あっ、はい。司法書士の神咲です。設立相談ってことで伺っています。」

「株式会社を設立したいと思っています。お話うかがいたいのですが」

「えーもちろん。ご都合のいい日に事務所にご来所いただけますか」

「はい。平日だと、12月10日の17時ごろ大丈夫ですか」

「え―大丈夫ですよ。お待ちしております。」

 

会社設立相談の場合は、たいてい、会社の種類の説明からするのだが、

今回は、株式会社を設立するって言ってたな。もう会社の種類を決めているようだ。

 

「お客さん電話でなんだって?」と兄。

「うん。株式会社を設立したいって。12月10日 17時に来ることになったよ」

「了解。設立は何度もやってるから大丈夫だよね?1人で」

「うん。会社を設立する目的をきちんと聞くのでしょ。」

「そう。もし、利益が上がってないにも関わらず、法人化したいというなら、きちんとリスクを

説明すること。私は、設立1年後に解散登記はしたくない」

「うん。わかってる。」

たまに、いるのだ。元請け業者から法人化しないと、仕事がもらえない。

だから、売り上げがないにもかかわらず、法人化する。という方が。

仕方がないのだが法人化すれば法人税がかかったり、社会保険の加入義務が生じたりと、

出費もかさむ。売り上げがないのであれば、すぐに資金繰りで息詰まる。

1年後に解散する会社もあるのだとか。そういうことのリスクも、きちんと説明しろ

と兄は言っているのだ。そして、そのようなお客さんであれば、できれば納得してもらい

法人化を見送るよう進言することもお客さんのためだと兄はいう。

 つづく